式
聴いた人たちがいろいろな解釈や感想を話題にしがちで、
岡崎体育がただちょけるだけの人ではないことを強く印象づける、
圧倒的名曲とでも言っていいでしょうか。
タイトルの「式」に込められた意味が幾重にも重ねられているようで、
聴く人それぞれの解釈につながっているように思います。
人生の「始期」と「死期」、
その節目節目に訪れるたくさんの「式」、
その間繰り返し巡る「四季」、
そこに彩りを与えてくれる「色」・・・
優しさや温かさをただ表現するだけでない、
現実をしっかりと見つめて一つひとつ紡ぎ出されたような日本語の美しさが際立つ一曲です。
さすが、紫「式」部パイセンと同郷なだけありますね。
♪「相槌もでたらめ 鈍色の朝」
♪「わがままに 迷惑かけたいわけじゃないのに」
この曲を通して聴いた後、
これは年老いて認知症になった家族をイメージしているように思うけど、
一方で、つづきの歌詞をふまえると、ここではまだ、
小さな子どものやんちゃな様子を言っているのかもしれないとも思う。
この時点でもう、岡崎体育ならぬ岡崎国語の世界にいざなわれてしまっています。
♪「保育園で汚い言葉を 覚えて帰ってくるように いろんな色の絵具を 脳みそに塗ってくみたいだ」
鈍色で始まっただけに、「いろんな色の絵の具」が鮮やかに際立ちますね。
いいことも悪いことも、人生を通していろんなことを積み重ねて人間は形づくられていくんだと、改めて気づかされます。
そしてその節々には様々な「式」がある。
「保育園」という言葉が、そのことをより鮮明にしてくれます。
♪「鉄棒の香り冷たく 美しい名前は遠く 薄暮れに木霊して 約束を破って ひとり洟垂る僕を叱って」
「5時までには帰るのよ」っていう約束を忘れて、
薄暗くなって親が名前を呼びに来るまで遊び耽ってしまう、鼻水垂らした少年を僕はイメージしました。
♪「相槌もでたらめ 柿色の夕」
♪「わがままに 迷惑かけたいわけじゃないのに」
この曲は、色の使い方がすごく詩的ですよね。
ここからは、人生の晩年に想いを馳せる展開です。
♪「年老う指輪は弛み 填めなおしてはまた弛み」
♪「瞳に黴が生えても 言葉に血の通った話がしたい」
YouTubeやXでも、この部分の歌詞に対する反響がすごく多いと感じます。
僕も、この歌詞に心が震えました。
90歳になった僕の祖母も認知症を患っていて、僕のことがもうわかりません。
僕は一番最初の孫で、一番可愛がってもらっていました。
そんなおばあちゃんが、まだ生きているうちじゃないと、この曲の感想はつらくて書けないと思い、筆を進めています。
♪「先に呆けてしまえば 寂しくないかな」
この歌詞には、「きっとそうじゃない」という気持ちが込められているんだと思います。
僕の名前を初めて呼べなくなったとき、おばあちゃんは「ごめんね」と言ってくれた。
僕たちも寂しいけど、それ以上におばあちゃん自身が寂しいんだと痛感した出来事です。
医療が発達して、人間はとても長生きになりました。
それはすごく素晴らしいことだけど、
脳みそのバッテリーが持たなくなるほどに、
身体的に生かされる期間が長くなり過ぎたのかもしれません。
♪「飯を口から零して テイブルを汚して にたついてる私を赦さないで」
普通のハートフルソングであれば「ゆるして」ってなりそうなところを、
あえて「赦さないで」と言うところに、現実を感じて胸が苦しくなります。
「テイブル」という表現にもこだわりを感じますね。
♪「相槌もでたらめ 雪色の夜」
鈍色の朝→柿色の夕→雪色の夜と、時間や季節の変化が美しく表現されています。
現代版『枕草子』みたい。
(紫式部の作品じゃないのがちょっとおさまりが悪いなと思ってしまって、清少納言さんごめんなさい。)
♪「どうして迷惑かけても笑ってるの」
ここまで、「迷惑かけたいわけじゃないのに」「僕を叱って」「私を赦さないで」と面倒を見られる側の視点でしたが、
最後の最後に、見守る家族の側の視点に移ってこの曲が終わるところにも、
グッとくるものがあります。
体育くんがただコーヒーを淹れるだけのMVも、何でもない日常感があって、とても好きです。
歌詞が深い分、その意味を考えることを邪魔させない、そんな配慮すら感じます。
次は、「Fight on the Web」です。
普通の日
僕は、缶コーヒーに「朝専用」と書かれたら、
朝以外に飲めなくなってしまう変な性格です。
音楽もしかり。
聴くシチュエーションを気にしてしまいます。
大好きな『エクレア』も、朝の通勤中にシャッフルで流れてきたら、
泣く泣くスキップします。
この曲もそんな感じ。仕事の日には聴けません。
僕が岡崎体育と同じくらい好きなケツメイシの『1日』という曲に並ぶ、何も予定のない休日用ソングツートップの一つ。
通勤中なんかに聴いちゃうと、職場に向かう気が失せてしまいますから・・・
♪「あぶねーギリ午前中」
朝が苦手な僕みたいな一人暮らしの休日は、ほんとにこうなっちゃいますね。
毎回、もっと午前中を有意義に使えばよかった!って後悔するけど、いつも勝者は睡眠欲。
♪「いやはや変な寝癖 何にせよ今日は休日」
寝癖とか髪の毛の癖は、
岡崎体育の曲によく登場するアイコニックなワードですね。
僕もこの記事を寝癖のまま書き始めましたが、
何にせよ今日は休日なので、気にせずのんびりしましょう。
♪「昨日の炊き込みご飯の残りでおにぎり作ったろ(うまっ)」
♪「あと柔軟剤のところに間違えて洗剤入れちゃった(んあー)」
ちゃんと家事してるんが滲み出てる。
こういうところが、お母さん世代の母性に刺さって、その世代のファンの方が多い理由の一つなのかもしれません。
♪「あっそうだ、たけしの映画観よ いや待った先方にメール返しとこ」
いや、休みの日くらい休ませたげてー。
♪「あっと言う間 夕方の3時」
体育時間では3時は夕方なのか。
僕の中では夕方は4時からかな、なんて思いつつ、
いずれにしても休日の3時を過ぎると、だんだんサザエさん病になってくるのは確か。
♪「ああなんて普通の日だろう つまんなくて最高に良い」
♪「ああなんて普通の日だろう あじけなくて最高に良い」
♪「ああなんて普通の日だろう たわいなくて最高に良い」
♪「ああなんて普通の日だろう くだらなくて最高に良い」
ネガティブ形容詞のオンパレードですが、
それが岡崎体育らしくて最高に良い。
普段、仕事や勉強を一生懸命やっているからこそ、
何もない普通の日の素晴らしさを味わえるんだと思って、日々向き合わないとですね。
♪「さっき一瞬雨降ってたのに 窓の外から光が差して」
♪「ちょっとめんどくさい気もするけど 買い物がてら散歩でもしよう」
この後につづく、街の風景の描写と相まって、
穏やかな一日を象徴するようなシーンが心地良い歌詞です。
まだ若いころは、散歩ってあんまり好きじゃなかったけど、
最近僕も、ゆっくり街並みを眺めたりするのが楽しいと感じるようになってきました。
♪「黄昏れ散りばめたペーソス」
「散りばめる」という表現が好きです。
夕暮れ時のもの悲しさが伝わる美しい歌詞だなと思います。
♪「夕焼けに吸い込まれていった さよなら俺の休日」
三連休の最終日、今まさにそんな気分です。
ちなみに、体育くんはこの曲をわずか20分で作ったらしいですね。
本人曰くそんな捨て曲(そうは思いませんが!)の感想文に、僕は2時間以上かけてしまいました。
さよなら、俺の休日・・・
次は、「式」です。
トロッコにのって
この曲は、太っ腹にもライブ映像が
プロモーションビデオとしてYouTubeで公開されていますが、
公共の場所で観るのはおススメしません。
人前でニヤニヤが止まらんくなります。
そんなこの曲と僕との最初の出会いは、仕事帰りの電車の中でした。
そりゃあもう、平静を保つのが大変でしたよ。
周りの人からしたら、太っちょマーガリンが手を振ってるのを観ながらニヤニヤしてるおっさんですからね。とてもまずい状況だと思います。
アイドルがコンサートの終盤にトロッコに乗って観客席をまわり、
みんなでキャーキャー言いながら一緒に歌ったり合いの手を入れたりするあれが、
岡崎体育の手にかかると、全く新しいコメディエンターテインメントに進化しちゃう。
まさに音楽職人。もはや音楽の変態。
それだけ、さいたまスーパーアリーナでのワンマンライブにかけた想いの強さを感じます。
以下、ネタバレ注意です。
この記事を読んでくれてる人に、その心配はないでしょうけど!
この曲を自分なりに要約すると、こんな感じでしょうか。
①1回限りの壮大なネタ
②緻密に作りこまれた楽曲
③溢れるファンへの感謝
これらが伝わる記事にできたらいいなと思います。
♪「笑顔が光る ほらキミの瞳に ひまわりが咲いたね」
♪「自然と僕も キミにつられてニッコリ笑う」
会場がまさにその通りになっていました。
本当にみんなが笑顔。それも弾けんばかりの。
そうさせてる岡崎体育は、まさに“完璧で究極のアイドル”(©YOASOBI)
♪「もっともっと近くに ギュッと抱きしめてみせるよ 今 移りゆく時の中で出会えたね」
ここまでは、「みんなのうた」に採用されてもいいくらいの、爽やかで素敵な曲です。
でも、さいたまスーパーアリーナのファンたちは、薄々気づいているんです。
そう、岡崎体育は最初からふざけていると。
♪「てゆうか」
♪「みんなが全然知らない曲でトロッコ周んな 今日初披露の曲で周るから客の反応がイマイチ」
最高のオチを迎えるのにふさわしい「てゆうか」の手の振り。
ここから、生粋のエンターテイナーの本領発揮です。
♪「なめんとんかワレ」
世界で一番優しい「なめとんかワレ」でしたね。
♪「気持ちを音に乗せて(Clap) ほら誰も手拍子出来てない」
♪「声高らかに歌おう(Yeah Yeah Yeah) ほら誰も歌えてない」
1番とはメロディーも変えてきて、しかも変則的なリズムと音程で、
初見では絶対対応できない合いの手を求められます。
余程の猛者を除き、多くのファンはただただ笑顔で応えるしかない。
♪「尺を合わせる為に バックして戻っております ただいま またここで会えたよね」
ちゃんと、さいたまスーパーアリーナの大きさとか、
トロッコ動かすスピードとかを計算しているからこその演出。
また会えたファンは最高に嬉しかったでしょうね!
♪「僕らの奇跡をみつけたんだ 愛の中で だけど言葉に隠した本当の気持ちは 伝わらないまま」
うすーく聴こえる2番のサビをバックに、
「歌ってよー。どーしたの?なんで歌ってくれないの?」と、
世界で一番優しく煽られます。
1番で何とかサビのメロディーをつかめた人を裏切る、
「つ・た・わ・ら・ないまま〜」の譜割りなんかも、腹黒くてあっぱれ。
♪「All that ends well is well」
「終わりよければすべて良し」
僕も好きな言葉です。
でも、少なくともこのライブは、最初から最後まですべて良しでしょう!
♪「誰一人聴いたことのない曲でトロッコ周んな これを良しとするな」
いやいや、ファンはみんな良しとしてます。
というわけで、最高に幸福感を味わえるこの曲なんですが、
同時にちょっと、ほろっとしてしまいます。
それは、体育くん自身が努力に努力を重ねてつかんだ夢の舞台であるにもかかわらず、
ファンに対する惜しげもない感謝の気持ちを口にしてくれるからなのかもしれません。
この曲の間、何度「ありがとー」と言ってくれただろうか。
そして、体育くんの心配りが素晴らしいなと思ったのが、
「今から近くまで行くよー」とか
「やっと会えたね、近くでね」とか
「みんなの笑顔が近くで見れてるよー」のように、
「近くで」という修飾語をあえて使うところ。
このライブを通して、観客とはずっと会えていたわけだけど、
その距離が縮まったことを伝えてくれるのって、
ファンからしたらすごく嬉しいことだと思います。
極めつけが最後の、
「一生の思い出にするよ゛ー ありがとー!」
笑いと涙の感情がぐちゃぐちゃになりますね。
記憶をリセットして何度でも聴きたくなるこの曲ですが、
本人は、「もう二度とライブで観れない」と宣言しています。
寂しいけど、そういう価値も大事だなと思います。
その代わり、音楽関係者や僕たちファンがこの名曲を語り継いでいきましょう。
次は、「普通の日」です。
Hospital
この曲、聴けば聴くほど、かっこいいんです。
なんたって、イントロが、僕ら世代の青春、
MONGOL800の「あなたに」を彷彿とさせる、
・・・あれ?
全然モンパチと違う。
僕は今いったい何の曲を聴かされているの?
♪「心身の状態が健康であるように 診察券にいま願いを込めて」
いきなりハモリもキマってて、
こんなかっこいいバンドテイストの曲なのに、
「診察券」なんて違和感しかないワードで一気に岡崎体育ワールドに誘われる。
なんか診察券がすごく神聖なものに思えてきた。
♪「I'm fine thank you, and you?」
英語の授業で一番最初に習うけど、英語の勉強を深めるにつれて、
「こんなことネイティブは言わないよ」でお馴染みのフレーズが、
岡崎体育のおかげでようやく日の目を見ました。
♪「いつも元気であれ」
体育くんに対するファンみんなの願い。
♪「したたる汗 僕は今いったい何と闘っているの」
♪「心配はない 今ちょっと 動悸と息切れと眩暈と湿疹がつらいだけ」
♪「いや病院行けやお前」
いやマジで心配になるから。冗談であってほしいよ。
♪「症状が徐々に快方に向かうように 保険証に強く祈りを捧げ」
体調が悪くても韻を踏みまくる音楽家魂。
♪「みんな元気であれ」
体育くんからの優しさ。
ファンのみなさんも、元気でいましょう。
♪「今ちょっと腕と首と歯と膀胱と足と目と頭が痛い」
♪「はよ帰れお前」
もう満身創痍すぎるでしょ。
でも、カラオケで歌ったら盛り上がりそうだな。
最後に、届くわけもない想いを。
体育くん、会社の先輩に言われたんだけど、
35歳過ぎると一気にいろいろくるらしいから、お互い気を付けような!
まあ、オレらサラリーマンの代わりはいくらでもいるからいいんだけど、
岡崎体育の代わりはいないから!
次は、「トロッコにのって」です。
手元不如意
優しい声とまっすぐな歌い方が心の隙間を満たしていくようなこの曲。
フィーチャリングのクズノのブログにこんなことが書いてあった。
彼は天才というより、努力型の秀才だ。
多分普通の人なら面倒くさがる事や、後回しにする事に対してちゃんと向き合っている人で、それに時間を惜しまない人なんだろう。
彼は不器用なので、人よりたくさん音楽を聴くし、人よりたくさん音楽を研究するし、人よりたくさんそれを自分のものにしている。
そこが5.6年前、岡崎体育として活動し始めた頃から何も変わっていない、彼は常に努力している。
あんなんおれ絶対無理やもん、精神おかしくなってまう。おれは無理です。
そんな彼の活動をかっこいいと思うし、尊敬する、これからもずっと応援している。
そんな人間性が、否応なく伝わってくるから、どんなにふざけてようが、僕は岡崎体育を応援せずにはいられんのです。
♪「銀河を泳ぐヘラブナ 命を削り上る音」
MVの公開が10年近く前。
若さゆえの泥臭さと淡い恋心を感じるこの曲に、淡水魚がなじみます。
イントロでエレクトリックピアノの音階が上がっていくのが、
銀河を上っていくヘラブナのようにも思えてくる。
♪「風邪が治ったら休みに コーヒー買って川沿いで 地球の丸みを感じるくらいに 寝そべりたい」
また素敵な歌詞を書きやがるね。
病み上がりのちっぽけな自分を、でっかい地球に委ねて深呼吸したくなる感じ。
♪「然して変わらず苦やかな顔 価値や見込みを下げること」
♪「鼻声 女々しい考え 汗かき 胸のほくろ」
自分に自信がないから、価値や見込みを下げる言い訳を吐き出しちゃうこと、僕もあります。
「にこやか」に1か所濁点つけただけで、正反対の意味になっちゃう。こういう言葉を生み出すのも才能だよね。
♪「もういっそ永久に伝わらなくてもいい 思い出がうるさく叫んでる」
そんなこと言うなよ、って言いたくもなるけど、
そんな気持ちがわからないでもない。
友達以上恋人未満でいた頃の思い出が邪魔して告白できないやつの心情だと僕はとらえました。
♪「並んで背を比べるように 爪を短く切れるように 皮膚と皮膚が擦れるように 大人にならなくちゃ」
ORANGE RANGEの『以心電信』やん!
とYouTubeのコメント欄が賑やかなサビ。
僕が高1くらいの頃だったかな、スキー場に行ったとき、
『以心電信』がひたすら流れていました。
でも、調が違うと全然印象が変わるのが、音楽のおもしろいところ。
♪「些細なことを許すように 平気な顔ができるように 忌まわしい夢で起きぬように 大人にならなくちゃ」
この記事を書き始めた日の夜、嫌な夢で目が覚めたんですよ。
絶対この歌詞のせい・・・。
全然大人になれてない。
♪「今月末までずっと手元不如意 赤っ恥」
手元不如意って言葉は、この曲で知りました。
岡崎体育から国語の勉強させてもろてます。
♪「八月の朝のことや 今までの不甲斐なさを」
♪「先へ行く冒険者の本当の姿は それすらも解らない 解らない」
8月の朝に何があったんだろう。
この曲は、フィクションなのか、実体験にもとづいているのか、それすらも解らない。
「FIGHT CLUB」に収録されている「八月の冒険者」とのつながりも気になるけど、それすらも解らない。
♪「相槌を上手く打つように 不満を外に出さぬように 約束は破らないように 大人にならなくちゃ」
♪「涙を瞼に隠すように 時間が解決するように いつか相生いて死ぬように 大人にならなくちゃ」
この曲で、大人の振る舞いってやつを確認しながら生きていきましょう。
でも、僕みたいに相生いて死ぬパートナーがいないやつでも大人になれるでしょうか・・・。
♪「バッドエンドは筋が違うと主人公ぶってた」
iPhone5sで撮影したというこの曲のMVがエモくて何度も観てしまいました。
一緒になれた男女をよそ目に、クズノが覗く望遠鏡に横入りしようとする体育くん。
さっきまで「大人にならなくちゃ」って言ってた人とは思えない。笑
♪「でもなんとなく 頭のどこかで また 『どこかで また』」
耳で聴いただけでは、「頭のどこかでまた」というフレーズを繰り返しているだけかと思って意味を掴めずにいたけど、
この歌詞を目で見たとき、鳥肌もんの衝撃がありました。
自分の想いは「もういっそ永久に伝わらなくていい」とさえ思っていた人に、
やっぱりどこかでまた会えたら…という気持ちを表現していたんですね。
いつもはできるだけお気に入りの歌詞を厳選して書くようにしているのですが、この曲は、言及したい歌詞があまりに多くて、ほぼ全部を取り上げてしまいました・・・。
今さらながら、岡崎体育の音楽に出会えてよかった。
次は、「Hospital」です。
Liar
この曲も、「休みの日くらい休ませて」と同じく、「OT WORKS Ⅲ」のトレーラーでちょっとだけ聴けるけど、
たぶん大人の事情でストリーミングはされてなくて、
アルバムを買わざるを得なくなっちゃうやつ。
Hey! Say! JUMPというキラキラグループへの提供曲として、
本人いわく超問題作と言われた楽曲。
どんなスタンスで臨むのかというのは悩ましかったんじゃないかと思うけど、
変に寄せていくのではなく、
自分の役割は“コメディリリーフ”と分析するあたり、さすがだな。
現代のオオカミ少年をモチーフに、
SNSでキラキラの生活を見せつけるバチェラーのような主人公の、
本当の姿が明かされます。
声色もなんとなく、ちょっと渋めで男前なのを意識しているようで、
いつもと違う雰囲気があります。
この曲の歌詞をたどっていくと、
なんか自己紹介ができそうな気がしてきたので、
今回はそんな感じで書いてみようと思います。
♪「迸る意識 滾る自己啓発」(自己採点×)
いきなり漢字ムズッ!となったのは、言わないお約束。
僕も自己啓発に取り組む気持ちだけはあるんですけどね。
♪「夜8時以降はご飯を食べない」(△)
ご飯やスイーツに目がありませんが、
夜中に食べるというのはあまりしないほうです。
えらい。
♪「まさに美容の権化 怠らないスキンケア」(△)
一応化粧水だけはね、ちゃんと使うようにしています。
♪「パーソナルトレーナー付けて週に3回のジム通い」(△)
パーソナルトレーナーは付けてないけど、
忙しくないときは、週2~3回ジム行ってる。
(と言っても、chocoっとだけのところで)
♪「手作りジャム~グラノーラ」(×)
朝ごはんは食べる時間がありません・・・。
たまーに、グラノーラは食べることあるけど。
♪「超人気俳優とめっちゃ友達 半身浴でベストセラー読む」(×)
僕めっちゃミーハーなんですけどね。
芸能人の友達なんかいないし、だいたいシャワーだけ。
岡崎体育を「岡ちゃん」と呼べる友達がうらやましい!
♪「ウソウソウソだいたいウソ 実は家でゴロゴロしてる 夕方まで寝ることもザラ」(○)
ここまでキラキラの生活をしている主人公かと見せかけての、
サビでのオチが最高に気持ちいい。
僕も休みの日はだいたいこんな感じ。
・・・と、誰得にもならない自己紹介をさすがに2番まで続ける勇気もないので、ここまでにします。
♪「ずっとずっとずっと着飾ってたい カッコつけたい シュッとしてたい」
こういう自分の欲望を素直に歌詞に表現するところが、岡崎体育らしい。
シュッとしてたいと思っているかどうかは微妙だけど!笑
♪「暴かれるべき剥がれるメッキ」
韻のよさもあるけど、ここの歌詞にドキッとしました。
僕も人前では八方美人になりがちで、いつそのメッキが剥がれてしまうか、ビクビクしながら生きているところがあるので・・・
♪「今だけはI can tell the truth to me 愛してる 本当は羊のように弱い僕を」
ここまで気張ってきて、Cメロで漏らす本音にはグッとくるよね。
みんな理想や道化を演じながら生きているところがあって、
でもふとしたときに本当の自分はそうじゃないって気づいたりして。
まあ、そんなブレブレの生き方も人間らしくていいじゃん、
って岡崎体育の音楽を聴きながら思う今日この頃。
次は、「手元不如意」です。
なにをやってもあかんわ
3rdアルバム「SAITAMA」で捨て曲として作ったはずが、一番再生回数を稼いでしまったというおっちょこちょいな迷曲。
もとい、聴くと「もうちょい頑張ってみるか」って気にさせてくれる名曲です。
しんどいときって、励ましてくれる前向きな言葉より、
「しんどいわー」って共感してくれる言葉のほうが、
気持ちが救われるの、なんでなんですかね。
そういうネガティブだけど勇気を与えてくれる音楽に関して、
僕の中では、今のところ岡崎体育の右に出るものはいません。
♪「もうなにをやってもあかんわ」
♪「もう実際問題あかんとおもった時点でもうあかんわ」
♪「もう一体全体なんなんだ もういっそ一生寝たろかな」
こうやって文字に起こしてみると、
もうほんとどうしようもない歌詞です。
でも、それが岡崎体育の音楽に乗ると、
不思議と元気出そうって気持ちになれます。
ちなみに、僕も車とかでこれ歌っちゃうとき、
“10秒スキップしたら叫んでる”でお馴染みのThe First Takeで、
体育くんがやったのと同じ間違いをしがちです。
♪「筋書きのない昼夜逆転劇は宝の山か それとも臓器肉骨神経蝕む墓場か」
アルバム制作とか楽曲提供のプレッシャーの中で、
徹夜で曲を考えて不規則な生活になることも多いだろう。
そんなことを続けて、心身を壊す不安と、
自分の音楽が売れて稼げる期待とが交じり合った感情が伝わります。
心配になっていつも言っちゃうけど、
体育くんよ、
大変な中でもできる限りココロとカラダを労わって、ずっと健康でいてくれよな!
♪「西日の台所で一人で食うボロネーゼ(冷凍食品)になんか泣きそうだ」
カッコをカッコと読む斬新な歌詞。
冷凍食品のパスタは一人暮らしの味方です。
ボロネーゼは特にうまいのよ。
体育くんはもう印税で生活できるんかもしれんけど、
こうして庶民目線で歌ってくれるのが嬉しいっすね。
僕は台所で一人メシ食いながら、なんか泣きそうになる日々がまだまだ続きそうですが・・・
渾身の捨て曲の中で特にお気に入りの歌詞。
何もかもうまくいかなくて、理想と現実のギャップに落ち込むこともあるけど、
やっぱり自分の中にアツいものがある人は、最終的には何かを成し遂げてしまうものです。
そして、それがまさに岡崎体育という男。
♪「天津飯と酢豚のセット 幸せのカタチやな」
僕の幸せのカタチは、チャーハンと餃子のセットやな。
ゴロが全然よくない。。
この曲は、制作費用ゼロというエコなMVも魅力的。
岡崎体育だからサマになる、
寝起きかと思うくらいの脱力感と安っぽさが、いい味出してます。
次は、「Liar」です。